2017年4月9日日曜日

#061 世界三大カーニバル体験記③



世界三大カーニバル体験記②からの続き。


✽カーニバルその後・・・

まさに灰の水曜日・・・疲れ切った体を癒しにビーチへ。

乗合バス(15人くらい乗れるバン)で海岸へ向かう。

バス停でバスを待つ人が何人かいるが、もちろん待機列などない。バスがついた途端、我先にと乗り込む。私たち三人娘はジャマイカ慣れしているので負けじとガンガン席を確保。だが私たちより早く来て待っていた欧米人の観光客夫婦が乗れないという事態になる。ご夫婦もドライバーに「あの子たち(たぶん私たちのこと)よりも早く待ってたのに!」と苦情。たぶん席確保できたほとんどの人が、あなたたちより遅く来た人たちでしょう。

申し訳ないけど、郷に入っては郷に従え。次のバスを待ってくれご夫婦・・・

車内はちゃんと一人一席分のスペースで座れて快適。(ジャマイカはぎゅうぎゅう)
道中は山道だがよく整備されていてちゃんとガードレールや標識もある。(ジャマイカは・・・)

そんなこんなでビーチへ到着。


まずは昼ごはん。

トリニダード・トバゴで有名なB級グルメと言えばサメバーガー!!その名も「ベイク&シャーク」。約400~600円くらいでイベントの屋台やビーチにあるお店でゲットできます。

サメバーガーショップはいくつかありましたが、前日カーニバルで一緒に踊ってたアメリカの女の子からオススメされたコチラのお店へ。


"Richard's BAKE&SHARK"
口コミでかなり評判らしく、探さなくても一発でわかるほどお客さんが集中しています。

バンズの間にシャークフライを挟んでもらった後は、バイキング形式で好きな具材や野菜を挟み込めます。ついついたくさん挟んだらサメが隠れてしまいましたが、フレッシュで健康的なバーガーです。


バンズの生地が少し変わっていて、軽く揚げてあるような不思議な食感。
シャークは白身魚のようなほくほくさがあってジューシーで美味しい!

そしてひたすらビーチでのんびり。



途中話しかけてきたトリニダ人のおじちゃんが少し面倒くさかったけど、ビールおごってくれた。




しかし波が異常に高い・・・。


そして夜は、こちらも前日偶然出会った日本人音楽家の皆さんから教えてもらったトリニダ料理の量り売りのお店へ。


おおまかな内容はジャマイカメニューと大差ないけど、魚料理が多いのが嬉しい…♪
これだけ詰めて800円くらい。

ごはん後には街を少し歩いたけど、日本人旅行客が普通に買い物してタクシー拾って帰れるくらい治安は良い印象でした。

夜、宿に帰ってからはまたアルコールを飲んで・・・いい気分のままお休み。


✽自然と触れ合う


そのまた翌日は日本食レストラン、動物園、自然公園へ。



日本食レストラン


シースー!!



エビカレー!


トラ!!


めっちゃ近くまで来てくつろいでくれるサービス精神


キリンに餌やりができます


フラミンゴファミリー


カロニースワンプサファリという自然公園のボートツアー


マングローブ


赤い鳥がたくさんいるの見えるかな?


丁度夕暮れ時


湖で大自然をゆっくり観察できます



トリニダ名物「ダブルス」屋さん


6秒でできあがり。


このダブルス屋さんで飲み食いしていたら、日本語ペラペラの女性に話しかけられ、あれよあれよと近くにいたジャマイカ人や中南米の人とも話し始め、日本語・英語・スペイン語・パトワ語が入り混じる不思議空間になっていました。日本語ペラペラの女性はスペイン語もペラペラ。私たちの宿のオーナーも独学で勉強してスペイン語もペラペラ。やっぱり言葉が話せると世界が広がるなぁと感じたダブルス屋さんでした。




✽さよならトリニダード・トバゴ~まとめ~





ジャマイカもトリニダも同じ「カリブ諸国」の国。旧イギリス領で英語圏という面でも同じ。
そしてトリニダの人口はジャマイカよりも少なく、また面積も小さい。

そのため最初は「トリニダ?カーニバルしか盛り上がらないちょっとしょぼいジャマイカって感じでしょ」と思っていました。

確かに家の造りやスーパーの品揃え、日用品のクオリティ、中国人経営の食料雑貨店の多さ、市民の服装や髪型などはほとんどジャマイカと一緒。違いを見つける方が難しい位。
街の風景を写真で見るだけでは本当に大差ないはず。

しかしこの旅を通して感じたのは、トリニダの「一歩進んでるぞ!!」感。
この「一歩進んでるぞ!!」感が小さいようで大きな違いを生み出します。

以下、トリニダが「一歩進んでる」と感じた3つのポイント。


①街中で「ミスチン!」と言われない。じろじろ見られたりしない!




トリニダ国民の半数はアフリカ系の黒人ですが、中東系・アジア系・南米系などの割合も多く、いろんな人種の人が暮らしているのが「普通」という感覚が根付いているように感じました。

一方、ジャマイカ国民の9割はアフリカ系の黒人で、アジア系インド系などその他の人種は1割ほど。ジャマイカの国のモットーは「Out of many, One people」(あちこちから集まった一つの国民)であるものの、実態は「ジャマイカ=アフリカ系」であり、日本人は浮いた存在です。街を歩けば「ミスチーーン!!」と大声で呼ばれるのが日常。

まぁきっと日本はもっと酷い(きっとジャマイカ人が日本を歩いたらかなりの人が振り返る)からあんまりジャマイカのことを悪くは言えませんが・・・。



②乗り合いタクシーの席は一人一席!!



はい、これ日本では当たり前ですね。でもジャマイカでは5人乗りに7人詰めますからね。

タクシーでも乗り合いバスでも定められた定員以上は乗せようとしない。きちんと政府や警察の管理が行き届いている証拠だなという印象。太ったおばちゃんと香水キツイ姉ちゃんに挟まれて、さらにおばちゃんの子供まで膝に乗せてあげる羽目になるジャマイカタクシーと違って大変快適でございます。
でも3人でタクシーを待っていて「2人席しかないよ」と断られ続けた時は、ついついジャマイカ感覚で「そこ詰まれば3人余裕で座れるじゃん!乗せてよ~!」と言いたくなってしまいました。



③怒鳴ったり大声を上げる人がいない!



ジャマイカよくあるんですよ、取っ組み合いのケンカ。またケンカじゃなくても常々大声挙げているのが乗り合いタクシーの客引き。

トリニダ滞在中、怒鳴るような声はまず聞かなかったし、乗り合いタクシーも客引きをしないで静かに待機している。旅行者としては大声挙げて呼んでくれた方がわかりやすいかなとも思うけれど、住民目線で見れば静かで整然としていて暮らしやすいだろうな。





・・・以上、3つの事を通して「一歩進んでる」のを感じました。
そこで宿のオーナーさんの話を聞いたりネットで調べたところ、この「一歩進んでる」理由の一つとして、トリニダで石油や天然ガスが採れることが関係しているんじゃないかなと思いました。トリニダはカリブ海近隣諸国では唯一の産油国として知られており、石油や天然ガスの多くはアメリカ等に輸出されているようです。

そのためトリニダの一人当たりのGDPはジャマイカの2倍以上。
一人当たりのGDPが1万ドルを超えるとおおむね「先進国」とみなされているようですが、トリニダード・トバゴは一人当たり名目GDP約1万6千ドル、実質GDP約3万2千ドルと、余裕で1万の壁を越えています。(ちなみにジャマイカは1万ドル以下。)

この国全体の豊かさが、交通機関の政府管理を整然とさせ、ドライバーは大声で客引きしたりする必要がなくなり、タクシーの座席も一人人席ちゃんと座れることに繋がっていく…。やっぱり政府機関がある程度資金源があり、インフラ環境を整える余力があるというのは大切なことだと実感しました。


トリニダード・トバゴ、近いけど少し違う国。ジャマイカの文化や政府について考えるきっかけとなりました。





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