2018年4月22日日曜日

#086 ブルマンコーヒーとバイブス


 ジャマイカってなに?どこ??



ジャマイカにいるよ~と友人知人に言うと、だいだいこう聞かれる。


私の定番の答えはこれです。


「ウサイン・ボルトと、レゲエと、ブルーマウンテンコーヒーの国だよ。」



ボルトとレゲエは置いといて、今日はブルマンの話をば。



2015年にユネスコ世界遺産にも登録されたブルーマウンテン。

ジャマイカの最高峰ブルーマウンテンで作られるブルマンコーヒーの約80%は日本に輸出されているともいわれており、日本での知名度は言わずもがな。

(でもジャマイカ人は紅茶派の人が多いのであんまりコーヒー飲まないんだけど。)



そんなブルーマウンテンコーヒーの魅力と、コーヒーを絡めたツアーをPRするイベント
「ブルーマウンテンコーヒーフェスティバル」
が先日開催されました。


私の配属先も共催組織の一つだったので、私も配属先ブースのお手伝いへ。


会場はブルーマウンテンの麓にある軍隊キャンプの広場。
標高が高いのでひんやり涼しくて、空気が澄んでて、雲が近くて、最高のロケーション!!


ジャマイカでは企業や組織がブースをだす屋外イベントは定番。


各ブースでは、

最近ジャマイカ第一号店をオープンさせたスターバックスコーヒー

地元ブランドのcafeチェーンのカフェ・ブルー

コーヒー豆販売メーカー各社

スイーツ店

オーガニックピーナッツバター屋さん

などなどがズラリと並び、試食やお買い物を楽しめます。

高台。


景色が綺麗!!!!


私の配属先ブースでは、ブルーマウンテンを始めとした自然遺産ツーリズムやコミュニティツーリズムの促進PRとしてクイズ大会、パンフの配布、個人ビジネス相談などを行いました。私はそのお手伝い。


配属先のブース


静かで落ち着いた雰囲気のイベントでしたが、それだけじゃぁ終われないのがジャマイカ。




有名アーティストによる歌やサックスのパフォーマンスで歌えや踊れやの大盛り上がりで幕を閉じましたとさ。







ジャマイカではよく「バイブス」という言葉が使われます。

「あそこのナイトクラブのバイブスは最高さ!」とか
「俺たちはただバイブスを感じるだけさ。」という風に。

たぶん「雰囲気・空気感・フィーリング」みたいな意味。

仲間に囲まれて、美味しいごはんとお酒、活気ある街、ノリの良い音楽が流れて・・・などなど心地よ~い雰囲気が「最高のバイブス」てこと。


ブルーマウンテンの澄んだ空気ときれいな景色と美味しいコーヒーだけで充分に最高のバイブス!!だけど、ジャマイカでは音楽は欠かせない。


澄んだ空気の中で感じるコーヒーと音楽のバイブスは、私も結構好き。




2018年4月20日金曜日

#085 ベイビー誕生



#081 出産直前の同僚にベイビーシャワーでベイビーシャワー(妊婦さんへの出産がんばれお祝い会)をした続き。


出産を終えた同僚女性の一人が職場に復帰して1か月ほど。
彼女がオフィスに赤ちゃんを連れてきました。






ぷりっぷりで可愛い。





✱威風堂々のジャマイカンベイビー✱



学校訪問などで子供と関わる機会の多い隊員が話していたのだけど、

「ジャマイカの幼児(てくてく歩くくらいの子)は日本の同年代の幼児よりも落ち着いてる気がする」

とのこと。周りにいた隊員もおおむね同意。

たしかにジャマイカベイビーは安定してるというか、動じないというか、親以外の大人に慣れているなぁという印象があります。
核家族化が進んだ日本にはない、いろんな人に囲まれて生きる環境のおかげかな?

とにかくこのぷりぷりベイビーは職場に癒しを振りまきまくって行きました。






✱働くママとパワー系ウーマンたち✱



「初めての子育てどう??」とママになった同僚に聞いたら、

「高校生の息子がいるから初めてじゃないよ?」とのこと。

高校卒業してすぐに産んだ子が別にいるんだそうな。
ちなみにその息子の父親とは結婚していないと。

ジャマイカの結婚・妊娠事情はいろいろ複雑。


複数の女性と関係を持つあげく、妊娠させても結婚しようとしないジャマイカ男性や、男に逃げられて一人で産み育てるけどお金がなくて金持ちの他の男にすがる女性。そんな両親から生まれる子供は本人もよくわからないほど義理の兄弟がいたりする。


日本よりずっと多様で複雑なこの現状。

私にはなかなか理解できないですが、同僚ママは強くて頭が良くて自立した女性が多いので、私はそんな彼女たちを尊敬しています。






✱彼女たちを見て思うこと✱



ジャマイカはワーキングマザーを含め女性の社会進出が進んでいて、前首相も女性だったし、私の配属先のTOPも女性です。

2017年のジェンダー平等指数でも世界144か国中ジャマイカは51位。



対する日本は114位です。

こうしてジャマイカで暮らしていると、日本はまだまだ男女の収入格差・社会格差・意識格差が社会の根底にこびりついているとつくづく感じるし、理不尽な部分に気付かされる。

ジェンダーについては長くなるので、また気が向いたら…。



2018年4月19日木曜日

#084 ネコですらジャマイカン。



私のアパートのある敷地には大量の


ねこ

ねこ

こねこ

ねこ

ねこ


ねこがいます。


そして人懐っこいヤツはガンガン私の部屋にもお邪魔してきます。



ユニットバスへ


すき間が好き


そしてやたら妊娠する。

猫すらジャマイカ化されてるのか。



で~~~ん



でででで~~~~~ん


猫って世界中どこでも猫だから不思議だよね。
気候とか進化とかでなんかもっと種が分かれたりしないのかな。

そのへんどうなのよ、猫?


知らないわよ他の猫なんか

はい、そうですか。




2018年4月12日木曜日

#083 非常事態宣言の街で生きる②


#082 非常事態宣言の街で生きる① の続きです。



そんなこんなで非常事態宣言発令から3か月が経ちました。


?で、実際どうよ?





日本にいる友人や、他の国の青年海外協力隊員からは

「外に出て大丈夫なの!?」

「銃撃戦とかあるんでしょ?」

「ギャングの抗争に巻き込まれないようにね!!」

など言われます。

実際は・・・




めちゃめちゃ平和です。

ポリスとギャングの銃撃戦?ないない!
街中で殺人事件?ないない!
突然の暴動?・・・つかみ合いのケンカくらいなら、あるある!

というか、今までも一定の地域では銃撃戦あるけど、警察の警備強化でかなり沈静化した模様。



?ジャマイカらしいテキトーな検問?





St. James県と隣の県の境界では、防犯ベストと迷彩服を着た自衛隊が銃を腰につけて検問をしています。
・・・が、この検問も結構ゆるゆる。

私のような明らかな外国人は一瞬止まって会釈すればスルー。
同僚のジャマイカ人の女性も一度もまともに検問されたことはない。
同僚の若い男性は「俺みたいに普通の服装して、まともな車に乗ってれば何も言われないよ」とのこと。

怪しい車とか、いかにも悪そうなチンピラだけチェックしているようです。
乗り合いバスも、数秒停止して、自衛隊がサッと乗客を見渡して「センキュー」で終わり。

それ、意味あるん・・・???


とも思いますが、知人の話だと「ある程度もう捕まえるべき人を絞っていて、その人のアジトとか行きそうな場所だけ重点的に捜査してるっぽいよ」とのこと。

検問はほとんどカタチだけですね。


?住民の暮らしは?

基本的には変わらず平和。



↑わかるかな赤いTシャツの人。

車の後ろに足引っ掛けて腹筋トレーニング中。

腹筋しちゃう平和っぷり。


一時的にお店や飲食店の夜間営業が制限されたので、ナイトクラブや映画館が早く閉店してしまうのでダウンタウンは静まり返ってたそうな。

今は徐々に夜間営業の制限が緩和されて、ナイトクラブの盛り上がりが戻ってきたそうです。


?外国人への影響は?


非常事態宣言が出された直後は外国人観光客から何組か旅行キャンセルがあったそうな。

しかし大半はそのまま旅行を継続しています。

旅行客が行くような場所と、ギャングの縄張りは完全に乖離しているので観光客に危険が及ぶ可能性はあまり高くありません。

ホテルから外の道に出てランニングしている欧米人や、お土産物通りをビキニ姿で散策する人の姿も健在。


?日本大使館、JICAの対応は?


大使館からは、以下のような注意喚起が来ています。

・身分証明証を携行する。
・当局の検問、捜索活動に抵抗しない。
・夜間の外出を控える。
・バスや乗合タクシーでの移動を極力控える。
・武器又は武器と間違われるようなものを携行しない。
・外出の必要がある場合には、時間に余裕を持って行動する。


そしてJICAにとって唯一のSt. James在住隊員の私。JICAから私への制約は

・徒歩で移動するの禁止!
・公共交通機関に乗るの禁止!(乗り合いタクシー、バスなど)
・ダウンタウン立ち入り禁止!


どうやって移動したら・・・?


?非常事態宣言の街の隊員の生活は?


私たち隊員は車や自転車は所持していません。

つまり家から出たければ、同僚など知り合いの車に乗せてもらうか、チャータータクシーを呼びつけるかの2択ということだそうな。

このJICAルールを同僚に話して便乗をお願いすると、ほぼ全員から

( ゚Д゚)ハァ???

この反応です。

「もちろん送迎はいいけど、オフィスからYumeの家までなんてジャマイカで1番安全な道じゃない?」

「Yumeはいつも歩いて通勤してるし、街のどこが危険でどこが安全かなんて知ってるのにJICAはクレイジーね!」

「あなたはいつもローカルの人と乗り合いタクシーでどこでも行くのに、急に立派なチャータータクシー乗って金持ちみたいね!」

と驚かれます。

その度に「そうだよね~そうなんだよね~一応、日本の公共の組織の関係だから厳しいんさ~私もよくわからんさ~」

と共感してます。


~今、思うこと~


「非常事態宣言」って言葉はいかにもデンジャラスすぎるし、その類のものが政府から宣言されたとなると日本大使館としても対策を取らないといけない。日本大使館が対策するとなるとJICAも何かしら制限を用意しないといけない。

まさかJICAとしても、

(゜_゜)
「あぁ、非常事態宣言の街?あそこに一人隊員がいますよ。え?いや別に、いつも通り自由に行動させてますけど。だって家の近く安全だって言うんですもん。」

ってワケにはいかない。それはわかる。


その一方で


外国人観光客が自由に移動してお買い物をしているエリアに、観光開発公社に勤める私が入ることすら許されない矛盾。

車で10分のスーパーに行くのすら、事前に高級タクシーをチャーター。

ちょっと歩いて知り合いの家に遊び行こうかな、すら禁止。

これらの不自由さ。

本当に危険ならやむを得ない。私だって怪我したり怖い思いはしたくない。本当に身を守るために必要なルールなら喜んで従う。

本当に必要なら。

でもそうじゃない。

非常事態宣言という言葉の印象とは裏腹の現状、また住民と外部の人の危機感の差を身をもって実感しています。

JICAには定期的に現状をリアルに伝えたり、もう少し規制を緩めてもいいんじゃない~?と要望を出したりしています。
(非常事態宣言の発令当初は「すぐにでも首都退避を!任地変更を!」という反応だったのでこれでもかなり現状にマッチしてきたところです。)

釈然としない部分はありますが、とりあえず私の日々の暮らしは平和そのもの。

それが一番。

平和で安全であることが、全ての大前提だなぁと感じています。


カラフルな服大好きジャマイカン。